大切な家族~ありがとう~
最高の笑顔で
家に戻ってきたおじいちゃんはまた、病院へと戻りまた入院しました。

入院する前日、おじいちゃんは私に青い巾着を渡しました。
「え、これどうしたの?」と私。
「知り合いの結婚式でもらったものだ。だけど、なさける(だけど、あなたにあげる)」とおじいちゃん。
私は、あまりにきれいな巾着をもらって大喜びしていました。

その夜、おじいちゃんは夜中に何度も起きておばあちゃんに介護してもらいながら、トイレにいったりしていました。
当然、私も眠い目をこすり、起きましたが当時中学生の私にできることは何もありません。
だけど、私にできることを中学生ながらに考えました。
(そうだ!私が笑って笑顔を見せれば、おじいちゃんも元気を出すかもしれない)
そう思い、おじいちゃんに笑って見せたのです。
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