ぼっちな彼女と色魔な幽霊

その足で、わたしは花愛先輩に会いに行った。

あの絵を描いて、きっとヨウに赤い蝋燭と人魚の本を手渡した人は先輩だと信じて。

ヨウは自分の名前を思い出したり、花愛先輩との関係を思い出したりしたら、本当に成仏してしまうかもしれない。

ヨウがいなくなる。そう考えるだけで胸が痛い。

だけど、今のままでも消えてしまう可能性もあるんだ。自分の名前を知らずに思い出も振り返ることもできずに。

それなら。

何も知らないままヨウが消えてしまうより、

やっぱり自分のことを知って成仏させてあげたい。

ヨウの願いはミサンガじゃなくて、わたしが叶える。

そう決めたんだ。
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