ファインダー越しの瀬川くん
「これ見るとさ、あの瞬間の喜びを思い出すっていうか、興奮が戻ってくるっていうか……なんか、とにかくすごくいい」
顔を上げてにこっと笑った瀬川との距離があまりに近くて、咄嗟に体を離す。
緊張でどんどん高まっていく心音に、カメラを持つ手にぎゅっと力を込めると、突然瀬川が立ち上がった。
「山内さん、いつも僕のこと撮ってくれてたでしょ?」
唐突なその言葉に、肩がびくっと揺れて視線が泳ぐ。
「たまにね、キラッてレンズが光るから、グラウンドからでもわかったよ」
窓の前まで歩いて行った瀬川は、半分ほどしか開いていなかった窓を大きく開け放って体を伸ばす。
「最初は、またか……って思ったんだ。前にもね、僕の写真を隠し撮りして陰で小遣い稼ぎするとんでもない奴がいたから。もしそうだったら犯人見つけて、すぐにやめさせようと思ってたんだ」
瀬川の言葉の一つ一つが胸に刺さって、いたたまれなさに思わず俯く。
悪用しようと思ったことなど一度もないが、瀬川にしてみればそんなこと知ったことではない。
陰で小遣いを稼いでいたというそのとんでもない奴と、“勝手に撮っていた”という部分では同じ事をしていたのだから。
顔を上げてにこっと笑った瀬川との距離があまりに近くて、咄嗟に体を離す。
緊張でどんどん高まっていく心音に、カメラを持つ手にぎゅっと力を込めると、突然瀬川が立ち上がった。
「山内さん、いつも僕のこと撮ってくれてたでしょ?」
唐突なその言葉に、肩がびくっと揺れて視線が泳ぐ。
「たまにね、キラッてレンズが光るから、グラウンドからでもわかったよ」
窓の前まで歩いて行った瀬川は、半分ほどしか開いていなかった窓を大きく開け放って体を伸ばす。
「最初は、またか……って思ったんだ。前にもね、僕の写真を隠し撮りして陰で小遣い稼ぎするとんでもない奴がいたから。もしそうだったら犯人見つけて、すぐにやめさせようと思ってたんだ」
瀬川の言葉の一つ一つが胸に刺さって、いたたまれなさに思わず俯く。
悪用しようと思ったことなど一度もないが、瀬川にしてみればそんなこと知ったことではない。
陰で小遣いを稼いでいたというそのとんでもない奴と、“勝手に撮っていた”という部分では同じ事をしていたのだから。