嫌い、嫌いも好きのうち
「開けてもい?」
と、龍二が私に聞く。
無意識な私を見る視線にドキドキする。
「いいよ!開けて開けて!!」
と、私は龍二を急かした。
「マジで!!
これ俺が欲しかったやつだ!!
腕時計壊れてから、困ってたんだ。
なんでこれが欲しいって気づいた?
俺言ったっけ?」
開けた瞬間、龍二の目が輝いた。
「え?!そうだったの?
たまたまショッピングモールで見つけて買ったんだよ?」
「ありがとな。マジサンキュー、千晴!」

