こんな嘘みたいな恋愛あるわけない!






あれからやっぱり。


私は、クラスでみんなに避けられるようになった。


あれだけ人前でアイドルに向かって色々言ったから。

当然だ。


でも。

変わらないのは、美郷と園香。

二人はいつも、一緒にいてくれる。



それから、アイドル二人も。

あの日の帰る前。


「俺は、お前といるのを諦めるつもりなんか、ない。

過去に囚われるのなんて、大歓迎だ。」


「俺もだよ、伊紅。もし君が俺たちを思い出せなくても、一緒にいてくれるように、俺、諦めないから。」


二人はそう言って、帰っていった。


だからふたりとも、次の日も、その次に来た時も。

以前と変わらず、話しかけてきた。


購買には、付いてこなくなったけど。


園香も、嫌そうな顔はするけど、何も言わなくなった。

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