無糖バニラ
小嶋くんがポカーンとしているのを見て、自分のやらかしたことに気づいた。


「……ごめんなさい」


恥ずかしい。


「やっぱり好きなんじゃないの?」


好きだけど。
でも、そうじゃなくて。


「ううん……」

「そうなんだ」


教室の扉がガラッと開く音がして、


「あっ、このはまだいたんだっ。途中まで一緒に帰ろー」

「うん」


仁奈が顔を出して、あたしたちは一緒に教室を出た。

小嶋くんが手を振ったから、あたしも社交辞令で振り返した。
< 16 / 461 >

この作品をシェア

pagetop