愛言葉ー溺愛ー

「あれ⋯?彩芭くんって鈴懸じゃないよね?」


表札を見ると[鈴懸]の文字が見えた。


「えっ!?あ、あぁ。い、いいから、早く行こっ!」


何に焦っているのか彩芭は中に入るようにぐいぐいと背中を押してくる。


「⋯?⋯お邪魔します」


玄関に入るとふわっと香るお花の甘い香り。少し暗めの玄関はオレンジ色のライトで照らされていた


「げっ。兄貴達いんのかよ。まぁいっか。こっち、ついて来て?」


脱いだ靴を手早く揃えて、彩芭の後を追う。するとある部屋に着いた。


「ここ⋯彩芭くんの部屋?」
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