愛言葉ー溺愛ー
(琥珀ちゃん?なんでお兄様達が知ってるの?そういえば⋯)
神楽と遊鳥の会話からふと疑問がよぎる。
「あの────」
祭莉が言いかけた途端、バタンッと勢いよく扉を開けて、いまにも泣きそうな顔をした琥珀が祭莉めがけて走ってきた。
「琥珀ちゃ⋯っ────」
これまた、祭莉が言いかけた途端、琥珀が飛びついてきて阻止される。
「うわぁぁあんっ!姫様っ!姫様ぁぁあっっ!!」
ぎゅっと祭莉を抱きしめ、わんわんと泣きじゃくる。そんな琥珀に祭莉はしばし慌てたが、すぐに優しく頭を撫でる。