愛言葉ー溺愛ー

(琥珀ちゃん?なんでお兄様達が知ってるの?そういえば⋯)


神楽と遊鳥の会話からふと疑問がよぎる。


「あの────」


祭莉が言いかけた途端、バタンッと勢いよく扉を開けて、いまにも泣きそうな顔をした琥珀が祭莉めがけて走ってきた。


「琥珀ちゃ⋯っ────」


これまた、祭莉が言いかけた途端、琥珀が飛びついてきて阻止される。


「うわぁぁあんっ!姫様っ!姫様ぁぁあっっ!!」


ぎゅっと祭莉を抱きしめ、わんわんと泣きじゃくる。そんな琥珀に祭莉はしばし慌てたが、すぐに優しく頭を撫でる。

< 149 / 187 >

この作品をシェア

pagetop