弱虫男子
「キャー!!!」


ナオミがやたら黄色い声を出した。


写メまで撮りやがった。




いきなりで一瞬ひるんだヤスも

すぐに力を取り戻し、



「なんでお前からするんだよっ!」



「どうせやるならヤラれる方はイヤだった」


とか怒鳴りながら、


みんながひくくらい俺のことを殴った。




そうヤツだよな、ヤスは。

嫌なことはイヤだって、ちゃんと言うんだ。




俺はヤスのそういうとこ、嫌いじゃない。




かわいそうなのは俺のほうなんじゃないかな

とも思ったけど、



これ以上ヤスを興奮させたくなかったので

黙っておくことにした。
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