シンデレラは恋に臆病
「偏屈じいさんとの出会いならありそうだけどな」

「それってうちの会長のことですか?」

「そう言ったら本人は怒るだろうがね。本気ならうちの秘書課紹介しようか?」

クスッと笑いながら伊達さんは私をからかう。

「結構です!」

フンと鼻を鳴らしそっぽを向く。

誰がこいつなんか頼るか!

自力で探すわよ。

しかも、こいつが出世すればまた顔を合わせなきゃいけないじゃないの。

料理が運ばれてくると、伊達さんを無視してご飯にパクつく。

ああ~、このぶり美味しそう。

ぶりの照り焼きに箸を伸ばすと、横から別の手が伸びてきて……パクッと私のぶりを一口かっさらった。

伊達さんの思いもよらぬ行動に私は絶句する。
< 16 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop