あの夏に僕がここへ来た理由
今、海人がいる本土から遠く離れたこの島は地獄絵図のような戦場と化していた。
そして海人は相次ぐアメリカ軍の容赦ない攻撃に心がくじけそうになる毎日を送っていた。
とてつもない恐怖に追い込まれ叫びたくなる日々に早く終止符を打ちたい自分がいる。
でも、それでも僕は戦わなければならない。
それが僕の運命なのだから・・
すると、空に稲妻が走ったかのごとく耳元で轟音が鳴り響いた。
するどい光に目を奪われ辺りが真っ暗になった。
僕は死んでしまったんだ・・・
その瞬間に雨の音が近づいてくる。
雨?
海人がそっと目を開けると隣に女性が座っていた。