ズボラ女が恋する瞬間
「あかり」


遂に、幻聴まで聞こえてきた。

あたし、相当病んでいるのかな?


「待って!」


肩を掴まれ、振り向かされると・・・

そこに懐かしい・・・彼の姿があった。

驚きからなのか?

それとも動揺しているせいなのか?

言葉の1つも、出て来やしない。


「久しぶり」


そう声を掛けてくる彼は幻でも、何者でもなく・・・本物の彼自身だった。


「まさかって思ったけど、本当にあかりだった」


思い出すことも出来なかった笑みを、彼は浮かべた。


「ずっと連絡しようと思ってた」


今更?


「でも、色々忙しくて・・・」


これは、弁解と言うものなのだろうか?

別に、必要ないのに・・・

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