ズボラ女が恋する瞬間
「ずっと、あかりさんに会いたかったです」


小ばかにするような瞳を向けてくる彼女に、惨めな気分になる。


「奈々ちゃん?」


彼女の態度にハラハラしているのか?

彼が動揺しているのが、見てわかる。


「あたしがずっと、傍で健人さんを支えてきました」

「奈々ちゃん!」

「何年も連絡も会いにも来ない人が、健人さんの彼女面しないですよね?」


彼女は、あたしに何を言わせたいの?

何を言って欲しいの?


「奈々ちゃん。あかりのこと、傷つけないでくれ」

「どうして、庇うの?」

「俺にとって、あかりは特別なんだよ」


特別って、何?

彼の傍には、彼女が居たんでしょ?

そして、彼も彼女の傍に居たんでしょ?

< 114 / 253 >

この作品をシェア

pagetop