ズボラ女が恋する瞬間
なら、これからもそうやって生きていけば?

なんだか、バカバカしい。


「彼女と生きていけば?」

「あかり?俺を捨てるの?」


どうして、あたしが悪いみたいな言い方をされなきゃイケないのだろう。


「奈々ちゃん。悪いけど、あかりとちゃんと話をさせてくれ」


そう言うと、彼女のことを置き去りに、彼はあたしの腕を引き歩き出す。


「健人さん!!」


彼女の痛々しい叫びを背に、彼とあたしはその場を後にした。


「上がって」


そして連れて来られたのは、マンションの一室だった。

彼好みの室内に、こっちで暮らす彼の部屋なのだろうと理解できた。

部屋の所々に、不釣り合いな女の痕跡に先程の彼女の存在を感じる。

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