小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
「そんなの知ってるよ〜っ!」


「アイス、キライ?」


「…好きだけど…」


「だからあげたの。」


「……あぁ。」


納得
…していいのかな?
すっかりハルトのペース。


「ほら、もうひとつやるよ?」


ハルトは一口サイズのアイスを自分の口の中に放り込む。

そして私に近づくとキスをする。

ハルトのくちびるから私のくちびるに冷たく、そして温かく…。

アイスが口の中に入ってくる…。



「…バカ…。」


恥ずかしくなって呟く。


「あっ!そんなこと言うと、あ〜げないっ!」


ハルトが偉そうに言う。


「いーもーん!自分で食べるもん!」


私がテーブルの上のアイスに手を伸ばすとハルトが呟いた。


「…アイスじゃねぇし。」

「…え?」



< 301 / 416 >

この作品をシェア

pagetop