小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
「キレ〜〜〜イ!!」



部屋に入ると奥に全面ガラスの窓。

レストラン同様、夜景がよく見える。

夢みたいなお部屋。




「気に入った〜?」


「もちろんだよ〜!わーい!キレイ!」


喜ぶ私をハルトは眉を下げて笑ってみてた。





「ナナ、目ぇつぶって!」


窓にへばりついて外を見ていた私の後ろでハルトが言った。


「え〜?なんで?」


「いいからっ!」


私はドキドキしながら目を閉じる。




「……ん?……」




突然くちびるに冷たい感触。
思わず目を開けるとそこにはハルトの顔。

近くというよりくっついている。

ハルトのくちびるから運ばれたもの…それは…。



「…はにほれ…?」



ハルトのくちびるが離れると口の中のものを持て余しながら言う。

口の中でなめらかに溶ける甘いもの、それはアイスだった。


「なにこれ?!」


ようやくアイスが溶けると言い直す。


「アイス。」


ハルトはすまして言う。



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