小さな花 〜あなたを愛した幸せな時間〜
「うんっ!似合うよ!…ってアレっ?!少し大きい!?」


誉めてくれた後にハルトが焦る。

確かに少〜しユルイ。


「でも大丈夫だよ!ありがとう!とっても嬉しい!」


私は言ったけど結局その指輪は右手の薬指に落ち着いた。

左手より右手の薬指の方が少しだけ太いから。

その右手の薬指に指輪をはめなおしてくれたハルト…。

「左手の薬指は結婚するまでのお楽しみな!」


…そう言いながら…。












ハルトの部屋以外で初めて抱き合う。


いつもと違う解放感。

少しだけ、心が大胆になる。

私たちはいつもより、深く、深く、愛し合う。



「愛してる…ナナ…」

「…私も愛してる…よ…」



初めて口にする言葉。

愛してる…

愛してる…

愛してる。



もうこれ以上気持ちを伝える言葉はないの…?



これ以上、深くつながれないの…?


もっと…

もっと…

もっと。



深く、深く…。


もう2度と、絶対に離れることがないように…。



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