あなたとわたしと、そしてあなたと。
私は貴方に育てられた
私、聖川真里愛(ヒジリカワ マリア)は孤児だ。


私なんかがこんなに幸せで良いのだろうかと時に考えるほどとても幸せに生きさせてもらっている。


「真里愛さん、もう起きてる?」


私の部屋をノックする音が聞こえる。


声の主は"聖川 優貴(ヒジリカワ ユウキ)"。

私を育ててくれたひと。

…とても、優しい人だ。


先生をしている。



私の名前の由来は、教会に捨てられていたからだそうだ。その私を拾ってくれたのが先生なのだ。


「先生、おはようございます。」


部屋を出るといつもの温かい笑顔で迎えてくれる。


「おはようございます。朝食、できてますよ。」


先生の言葉に私はむっとする。


「今日は私が作るって言ったじゃないですか〜。先生も休日の今日くらいはゆっくりしていて下さい。先生この頃ずっと忙しそうにしていますよね。夜も遅いですし…心配です。身体を壊したりはしていませんか?」


私がそう言うと先生は照れたように頬をかきながら笑う。


そして私の頭をぽんぽんっと優しくたたくと


「真里愛さんは優しい子だね。
先生嬉しいなあ。でも、大丈夫。僕が好きでやってるんだから、心配しないで。」

と優しく囁く。


「お気持ちはとても嬉しいのですが…本当に無理はしないで下さいね。」


「はい。」


そう言うとまたにこにこしてくれる。



先生は私の心から大切で、心から尊敬している人だ。


私は…幸せだ。


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