あなたとわたしと、そしてあなたと。
先生side


あの子は何て純粋なんだろうか。


あまりにも、優しく大切に育てすぎたのかもしれない。


だけど許してほしい。
神が僕にこんなにも素敵な人を与えたのだから。


今まで一緒に生活してきた中で初めて見せた僕の醜い部分を少しだけ垣間見ても、


「ん?なんだい。さっきは、取り乱してごめんね。先日のことで君を守れなかったこととかあって少し、イライラしちゃってて…」


何て嘘の言葉で信じてしまうのだから。


勿論、この言葉も嘘じゃない。


守れなかったことは凄く、酷く後悔している。


でも、僕の心の中は後悔よりも嫉妬で溢れかえっていた。


あの男が酷く憎い。


真里愛さんの命を守ってくれたのはとても感謝してる。

…だけど、僕では守れなかったんだという事実が僕に強烈な劣等感をもたらした。



ずっと押し殺してきた、この気持ち。


真里愛さん、貴女が大好きだ。


いや…愛しています。


心から。


僕は、自室でそっと自分の手首を握った。
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