冷徹社長が溺愛キス!?

ステージに血まみれで倒れる自分を想像して、途端に怖くなる。
でも、あのときはそんなことまで考えは及ばなかった。


「……必死だったんです……」


社長に刃物を持って向かっていった彼女を見て、体が勝手に。
あれは一瞬の出来事だった。


「ごめんなさい」

「あんまり無茶なことはするな」


寝ている私の額をピーンと弾く。
地味な痛さにもがくと、社長は笑ってくれた。

どこも怪我していないのに寝ているのもおかしな話。
もぞもぞと起き上がってみる。
ショックの後遺症か、寝ていたせいなのか、軽い眩暈に襲われた以外は異常なし。
本当に情けない。


「悪かったな。ありがとう」


体勢を変えようと座り直していると、ボソッと社長が呟く。
ベッドに片手を突き、お尻を半分浮かせた状態で固まる私。


「なんだよ。ケツでも痛いのか」

「あ、ち、違います」

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