アメトムチ。
「仕事終わったんだ。おつかれ~」
「ホント、疲れが倍増した気がします・・・」
「ちゃんと定時に仕事終わらせることができるなんて、やっぱりちーちゃん仕事できるんだなぁ」
「はい?みんなそうでしょ、ってちょっと野々瀬局長っ!」
「何」
「どこ行くんですかっ!」
「俺んち」
「え・・・ええっ!?なな、なんで・・」
「仕事」
「・・・は?」
「まだ終わってないんだ。てか俺の場合、24時間仕事と直結してるようなもんだから。いこ」と言いながらズンズン歩く野々瀬局長が意外と早足のは、背が高くて足が長いから、その分一歩の歩幅も大きくなる?

なんて、彼に引っ張られるように歩きながら、余計なことを考えてしまった私は、「ちょっと待って!」と叫ぶように言いながら、引っ張られる足をどうにか止めた。
クルッとふり向いて「なんだよ」と言った彼のメガネが、西日を浴びてキラッと光る。

う・・カッ怖い(カッコいい+怖い)。でも私は負けない!

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