アメトムチ。
「・・・俺、いっつもこんな風でさ。ゲームを一番優先させてしまうから、今までつき合った彼女たちは、俺が金持ってても、ゲームの世界ではそれなりの名声を持ってても、俺とつき合うことをつまんなく思ったり、俺のことに嫌気がさしたり、俺がいなくてもいいじゃんって思ったりで。結局長続きしなかった。向こうから“別れよう”と切り出されても、“もうイヤ”とか色々不平不満をぶちまかれても、俺は全部流して“あ、そう。分かった”と言って関係を終わらせてた」

ののさんは、淡々とした口調でそう言いながら、私の頭を規則的に撫でている。
それが狙っているのかどうか・・までは分からない。
だけど彼の撫で方はとても優しい。

「あぁ、そぅですか」と言った私は、「なるほど」と続けようかと思ったけど、止めた。
その過去の出来事が、彼女側から見たら「なるほど」と理解できる部分もある。
でも、それに同意をしたら・・・イコール、ののさんと別れるということに同意することになるんじゃないかと思うから。

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