いつかそんな日がくればいい。【短】


「それを言うなら白田さんこそ。全然学校とはイメージ違ったけどね」


俺も負けじとそれについて行く。


白田さんと俺の体格差からして、白田さんに追い付くのは簡単だ。


「あたしは、いつもこんな感じよ。そりゃ多少は…黒崎君の前では…大人しくしてたけど」


そう言って、りんご飴をペロッと一舐め。


「そう?もっとすぐに泣いちゃいそうなタイプだと思ってた」


彼女は、怪訝な顔で俺を見る。


「本当、そういうの迷惑なのよね。みんな勝手に外見で判断して。イメージ作って。それが違うと分かるとドン引きするのよ」


あぁ。


と思った。


白田さんは、よく学校でも告白されている。


その白田さんに告白をする男達は例外なく彼女が言うような部類なんだろう。


「まぁ、確かに俺も初めは驚いたけどね。別に引くとかはないよ。
むしろ、すぐに泣き出す子じゃなくて良かったと思ってるくらいだし。…おっと、危ない」


前から押し寄せるガサツそうな男集団に、彼女が押し流されそうになって、俺は咄嗟に肩を引き寄せる。

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