いつかそんな日がくればいい。【短】
勢い余って、俺の胸にトンッとぶつかった彼女の肩は、やっぱり凄く華奢で…
意識をしてしまった自分にも驚いて、「ごめん」と言ってすぐに手を離した。
その動作がぎこちなかったせいか、彼女も耳まで赤くして、
「ど、どうも…」
と言って、ぎこちなくりんご飴にかぶりついた。
なんか、凄くむず痒い空気が流れてるぞ…。
その空気を壊すかのように、白田さんが慌てて口を開く。
「さ、さっきの話の続きだけど、松田君は、女の子に泣かれるのが嫌いなの?」
俺は、大袈裟に「んー…」と真っ暗な空を仰ぐ。
「嫌いとかそういうんじゃないよ。苦手なだけ。どうしたらいいか分からなくなる」
「ふーん。…というか、そもそも泣かれるってどんな状況よって話よね…」
「まぁ、なんとなく分かるけど。」と言って、彼女はしらけた顔をする。
まぁ、多分白田さんが想像している通りだ。
有難いことに、俺は女の子に恋愛の対象にされる事がしばしばある。
何で俺なんかと思う反面、もちろん嬉しい気持ちもあるんだけど、