いつかそんな日がくればいい。【短】
その度に断らなきゃいけないってのは正直きついものがある。
俺だって傷つけたいわけじゃないから。
「困ってる松田君。ちょっと見てみたいわね」
「悪趣味だよ。白田さん」
白田さんは、クスクスと喉を鳴らして笑った。
「あっ!!」
突然大きな声を出す白田さん。
「どうしたの?」
「見てっ!!!」
ズイッと俺の前に出されたのは、リンゴ飴。
「やっとりんごまで届いたわ!!」
子供のように目を輝かせながら、自慢気に俺にりんご飴を見せる白田さん。
「うん!美味しいっ!」
そう言って頬をピンクに染めて無邪気に喜ぶから…。
分かった。
認めるよ。
そんな白田さんを俺は、心底可愛いと思ったってことをね。