オレ、教師。キミ、生徒。
「でも、卒業式を迎えるまで、お前は俺の生徒だ。もしバレたりしたら、お前の人生滅茶苦茶にしてしまう。……そう思ったら、告えなかった」

「先生……」

「でも、卒業して、俺以外の誰かを好きになるなんて、考えただけでも耐えられなかった!」

みっともないけど、叫びながら泣いた。

でも、それ位、舘野の事が好きなんだ。

「……ありがとうございます」

舘野が、俺の背中に手を回して、抱き締め返してくれる。

「先生がそこまで考えてくれていたなんて、分からなかった。ただ、『ごめん』って言われて、フラれたんだ、って……私、そればっかり……」

「ごめん。ちゃんと説明してれば、舘野を泣かさずに済んだのに」

「本当ですよ」

二人で、ズズッ!と鼻をすすって笑い合った。
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