じれったい
「ただいま帰りましたー」

無事に家に帰ってドアを開けると、夕飯のいい匂いがした。

今日は揚げ物のようだ。

「お帰りなさい」

シャツを腕まくりした黒いエプロン姿の玉置常務が迎えてくれた。

「これ、充電器と合鍵です」

私は玉置常務に充電器と合鍵を渡した。

「ありがとうございます」

玉置常務は私の手からそれらを受け取った。

「今日はアジのフライにしましたので、着替えたらきてくださいね」

そう言った玉置常務に、
「はい、ありがとうございます」

私は返事をすると、2階の自室へと足を向かわせた。

自室に入ると、私は息を吐いた。

電気をつけると、スーツのポケットに入れていた封筒と手紙を取り出した。
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