じれったい
何より、自宅から子会社までの距離はそんなにない。

朝はのんびりしながら出勤ができるし、夜も多少残業があっても早く帰れることができる。

そう思いながら、目と鼻の先にある自宅に帰った。

私の自宅は庭つきの一戸建てだ。

母が亡くなった中学2年生の時から1人で暮らしている。

「ただいまー」

家の中に誰かがいると言う訳ではないけれど、こうしてあいさつをするのは習慣になっていた。

と言うよりも、母から躾けられたと言った方が正しい。

カバンを置いて、それまで着ていたスーツから洋服に着替えた。

「あー、楽になった」

私はソファーに腰を下ろした。

今日は本社にハローワークに子会社と歩き回ったせいで、疲れてしまった。

「あっ、そうだ」

DVDの存在を思い出して、置いていたカバンからそれを取り出した。
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