ヒーロー委員会
「で、章司。お前はどこの高校受けんの?」


「一応、東城」


「うわっ、レベル高ぇー」



かりかりと走らせていたペンをノートの上に放り投げて、はぁと溜め息混じりに俺を見つめるのは幼なじみの旭。


そのまま参考書を広げた机の上にうなだれながら突っ伏したもんだから向かい合って座る俺のノートに、無駄に長い手が放り出されて勉強を妨害しやがった。


小さく舌打ちをして、これ間違ってる、そう言って赤いインクが詰まったペンの先を旭のノートに向けてトントンと鳴らす。


それを見てうげっ、と小さく悲鳴をあげた旭はさっそく下に敷いていた参考書をパラパラと捲りながら問題を見直していく。


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