恋色シンフォニー 〜第2楽章〜
8.引越し
土曜日、いよいよ引越し。
「いらっしゃい」
玄関で出迎えてくれた圭太郎は、それはそれはうれしそうに笑った。
「お世話になります」
私は深々と頭を下げた。
まず、和室に向かい、ご両親の仏壇の前に座り、お線香をあげ、手を合わせる。
今日からこちらに住むことになりました。
彼と話をしていると、ご両親がとても素敵なご夫婦で、たくさんの愛情をこめて彼を育てていらっしゃったんだと感じます。
私達もそんな夫婦になりたいと思います。
今度、うちの親もご挨拶させていただきます。
末永く、よろしくお願いいたします。