恋色シンフォニー 〜第2楽章〜

***



「わー、本物のバイオリンだぁ……」

芽衣が目をキラキラ輝かせている。

練習室にて、リサイタル。
まー、贅沢だわ。

父・母・姉・義兄・芽衣、そして私。
全員で拍手。

和やかな雰囲気。

よかった。
あんな色気だだ漏れで心臓に悪いリサイタルはたまにでいい。



例の曲、
まずは王子様のパートが長調で。

優美に。

続いて、お姫様のパートが短調で。

哀愁を帯びて。

そして、2つのパートを一緒に演奏すると、えもいわれぬハーモニーになる。

……すご。

多少アレンジしてるけど、ちゃんと王子様とお姫様が2人で弾いてるみたい。

なぜそんなになめらかに音がつなげられるの。
って、弓の返しがうまいからなんだけど。あとはヴィブラートをかけ続けるとか、テクニックを惜しみなく使ってる。

プライドが高いヴァイオリニストは、アニメ曲も手を抜かないで弾くのね。




弾き終わり、ぺこりと圭太郎がお辞儀をした。

「すごーい。すごーい。王子様みたいだねー」
芽衣、感動。

父も母も姉も義兄も感心したように拍手。

「じゃあ、オマケ」

と言って、圭太郎が、お姫様の必殺技のBGMを弾くと、をを、芽衣、大興奮。
もう一回、とリクエストしてる。

アイネクやら運命やら、クラシックのメジャーな曲を弾いたり、
ディズニーの曲を弾いたり、
和気あいあいとしたリサイタルになったのでした。


うん。
かっこいいよ。
王子様みたいだよ。

っていうか、私の王子様だよ。

……芽衣みたいに素直に言えないけどね。








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