いつかの、誰かさん

あたらしい出会い


数日後、部活動を決めるLHRがあった。
絵菜はどうしようかと悩んだ末、軽音楽部に入部することに決めた。

「絵菜ちゃんはどの部活にするの?」
「ん~、迷ったんだけど、やっぱ軽音楽部にしようと思う!」
「まじで?!やっぱ軽音かっこよかったよね!!」
「うんうん!!!先輩たちのライブがかっこよくて、寝る時忘れられなくてさ(笑)」

入部届けを提出する時に、やえはまだ悩んでいる様子で、絵菜にどうしようかな...と相談してきた。

「悩むんだよね...私も絵菜と同じ軽音にしようか、でもね...サッカー部のマネージャーもすごい魅力的なの!なんか、The青春って感じしない?」
「確かに、言われてみればサッカー部のマネージャーってなんか青春っぽいね(笑)」

数日後、悩んだ挙句やえはサッカー部に入部届けを出した。
入部届けを出してからは、本格的な“部活動”をするまでに時間がかかった。
軽音楽部では、まず初めに顔合わせをしなければいけない。
バンドを組むか、弾き語り(1人)で活動するかの選択をし、その後バンドを組む人たちは、お互いによく話し合った上でバンド結成に至るのである。

「えー入部届けを出してくれた新一年生の皆さん、忙しい中集まってくれてありがとう。私は軽音楽部の顧問の藤浪 了(ふじなみ さとる)です。よろしく。」

軽音楽部の顧問の先生は眼鏡をかけた、優しそうな若い男の先生だった。
二、三年生も何人か説明に来てくれたようで、先生の隣に立っている。

「こんにちは、私は3-Bの木吉と言います。この部活の部長を務めさせていただいてます、分からないことや困ったことがあれば気軽に相談しに来てください。」
「新入生の皆さんこんにちは。俺はこの部長の補佐的な感じで副部長やってます、3-Dの齊藤です気軽に話しかけて来てね~特に女の子は大歓迎✩ よろしくね!!!」

なんだか個性的な先輩がただ...。
絵菜はこの先この部活でやっていけるか心配になったのであった。



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