あなたの願いを叶えましょう
トイレで化粧直しを済ませると、エレベーターに乗り1階へと降りていく。

裏の出口付近で黒澤波留が待っていた。

今日はグレーのスーツに、爽やかなブルーストライプのシャツを合わせた着こなしがよくお似合いだ。

「おっせーよ」

私と目が合うと黒澤氏は思いっきり眉間に皺を寄せた。

「ご…ごめんね」

私は反射的に謝る。

これが先ほどの爽やか好青年と同一人物とは信じられない。

きっと二重人格なんだろう。

黒澤氏は顎に手を添えて私の頭の先からつま先まで視線を巡らせる。

「格好は…まあまあだな」

そして偉そうに言う。

私の顔で視線を止めると、またもや眉間にうっすら縦皺が入る。

「チーク濃すぎじゃない?オカメインコみたい」

なにそれ…ひどい!

私が怒って黒澤波留の腕を叩くとおかしそうにケラケラ笑う。

「メイク直して来る!」

社屋へと戻ろうとすると、黒澤波留にガッチリ腕を掴まれた。

「もう時間ないからいいよ、そのインコ顔で」

「よくないー!!」

しかし、ぐいぐい腕を引っ張ってビルの外へと強制連行された。
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