「君へ」 ~一冊から始まる物語~

自覚



「おじゃまします。」

「いらっしゃい玲ちゃん。」


あまりに広い晴の家に驚いた。

私たちはそれから晴がうちに来たときと同じようにおしゃべりをして、生徒会の仕事の話を少しして、ほんの少しだけお勉強をして、過ごした。

夕飯は冷蔵庫にひき肉が入っていたので私がハンバーグを作ると、晴はとても喜んでくれた。


「私やっぱり小崎家の味好き!」


そう言ってくれた時はすごく心が温かくなった。

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