ばかって言う君が好き。
お昼から出かけることの多い私達だけど18日の今日、珍しく朝から予定通り水族館へと向かった。
この日の彼も相変わらずで、私がスカートを履いたことに気が付いた彼は、すぐに
「あ、スカート。」
そう言って喜びながら、私を抱きしめた。
水族館へついて、やっぱりこの日もたくさんの家族連れがいて、はぐれないように手をつないで何度も何度も私がいるか確認してくれる彼。
前来たときも「大丈夫?」って何回も聞いてくれたっけ。
淡水魚のコーナーを見て、熱帯魚を見て、私たちは横を見ても、見上げてもたくさんの小魚が泳ぐアーチ型になった通路のブースへ入った。
ギラギラライトに反射して、ピカピカと輝く身がまぶしい。
「綺麗だね。」
立ち止まって、隣にいる彼に話しかける。
「だね。」
彼も見上げたり横を向いたり、すっかり夢中みたい。
「あ、あの魚、倫子みたいだよ。」
ふいに彼が指をさす。
「え?」
そこには群れから遅れて泳ぐ、少し太ったお魚さん。
「ちょっともう!」
「ハハハ!」
笑いながら次へと進む彼。
何もあの頃と変わっていない。
幸せな気持ちも、好きだって気持ちも。
先程とは打って変わって、薄暗くなっているクラゲコーナー。
地面から筒状の水槽が何本もそこににょきっと生えて、ぷかぷかと優雅に泳いでいる。
「癒されるなあ。」
ほころんだ彼の表情。
ふふって笑いながら、私は彼に言う。
「寝起きの直人に似てるね。」
「どういうこと?」
「動きがゆっくりだから。」
くすって笑いながら、
彼も「……言い返せない。」
そう言って、私たちはまた笑った。