君に触れたい……。
手入れの行き届いていないその場所は、しかし何故か、とても神秘的で、俺は目を見張った。


そして更に俺を驚かせた、光景。


静かに波紋を描く水面に……一人の少女が"立っていた"のだ。


有り得ない、現象だ。


俺は信じがたいその光景に、暫く動けなかった。


驚きは重ね重ね、俺を見舞う。


水面に立つその少女が着ているのは、俺が通う、この学校の制服だった。
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