圭哉くんは俺様且つ暴君。
なんて思ってた私の決意は、



『今週の土曜日、俺の親がイタリアから戻るってさっき電話があった。

兄貴の野郎、俺とお前のことベラベラ話やがって、母親がお前に会いたいってうるせぇんだよ。

だから、お前の土曜日俺にくれ。』



「……お母さん?…会いたい?…え、誰に?…へ?…ぅえぇえぇえ?!」



もろくも崩れ落ちてしまったのは言うまでもない。


────────────



『親と会うのは夜だけど、待ち合わせは11時。ピュアファウンテン、遅れんなよ。』


あの後、圭哉くんは私の気持ちを何一つ汲んでくれることはなく、


11時、ピュアファウンテン。

待ち合わせ場所と時間だけを告げて、"じゃーな"と、電話を切られてしまった。


お母さんに電話でベラベラ話してくれたらしい誠也さんは、私たちが本当に付き合っていると思い込んでる。

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