圭哉くんは俺様且つ暴君。
「嫌味で言うんじゃないってことを、分かって欲しいんだけどね?」
「はい…?」
「私、昔 圭哉に好きだって言われ続けてたの。」
「っ、………。」
千夏さんが…?
じゃあ、千夏さんは圭哉くんの好きな人ってこと?
「あ、違う違う!待って!
もう3年も前の話だよ?」
「…3年、ですか。」
私の反応に、"最後まで聞いて"と千夏さんが困った顔をするから、私は1つ深呼吸をして千夏さんへと再び視線を戻した。
「私、ずーっと誠也が好きだったの。
でも、誠也ってほら…あんな感じじゃない?私の気持ちには鈍いし、彼女も絶えなくて。」
確かに。
チャラチャラ誠也さんのことだから、彼女は山ほどいたんだろうな。
……千夏さんは、誠也さんのことが好きだったんだ。それはそれで、なんて言うか…
「あー!今、誠也のこと好きだったなんて不憫って思ったでしょ?」
「…あ、いえ!……思いました。」
「素直でよろしい!私が1番思ってた。あーあ、誠也なんか好きにならなきゃ良かった!ってね、
私が21の時、まだ中学生だった圭哉に"兄貴じゃなくて俺にしろよ"って言われて。」
"始めは冗談だと思ってたんだけど"
と、苦笑いを零す千夏さんに、なんて言っていいか分からず俯く。