圭哉くんは俺様且つ暴君。
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「と、言うわけなんですよ。」
比較的 音楽の時間は自由で、ギターを弾くヤツやら、真面目に歌うヤツやら、私達みたいに話に花を咲かせるやら、様々。
「何その展開?今どき少女漫画でも有り得ないって!」
「…んー、でも有り得てるわけで。」
現に、私は圭哉くんの偽カノで、お世話係なんだもん。
って、自分で言うのもどうかと思うけど。
「じゃあ、2人の関係は偽物で…元カレを見返すために付き合ってるってこと?」
「…はい。」
「藤崎くんは、女避けのため…か。」
"それならお互いに利益を得ることが出来るもんね"と、無駄に納得してしまった夢子ちゃんは、面白がってるんだと思う。
「ラッキーじゃん!学校1のイケメンと付き合えるなんて!そのまま本当の恋が生まれるかもよ?」
「全然 良くないよ…俺様で暴君で…大変なんだから。」
きっと今日も明日も明後日も明明後日もその次も…ずっとずっと
お昼休みには猛ダッシュで校売に駆け込む日が続くんだ。