恋愛結婚させてください!
「おはようございます。」と主任に挨拶をすると、
「髪型変えたの?」と私を見るので、
「あっ、は、はい。気分を変えたいと思って。」
と慌てて言うと、ふうん。と笑われた気がする。なんでだろう。


今日は月曜日で忙しいので、集中して仕事をしなければと思う。
昨日あったことや、トウマ君との事も今は考えるのは止そう。
トウマ君もプライベートと仕事は別だって言っていたし。


ナースの申し送りが終わって、今井主任と今日の予定について、確認し合っていたら、
南沢医長が数人の医師を連れて病棟にやって来た。トウマ君もいる。(本日外来担当の医師はもう、診察を始めているのでいない。急ぎでなければ外来後に指示をもらう。)
今日は小児科の看護師長がいるので、南沢医長
がトウマ君を挨拶に連れて行っているみたいだ。

案の定、師長に呼ばれる。
「蒼井さんは芦沢先生と、許婚なの?」と驚いた顔の師長に聞かれる。
「親が決めたようですが、私は2日前に知ったばかりです。」と言うと、トウマ君は、
「僕は、彼女と『あおい小児科』を継ぐつもりです。」と真面目な顔をしてから、
「キチンと仕事とプライベートを分ければ、
問題ありませんよね。」と師長に爽やかな笑顔でにっこり笑いかけた。
「…まあ、そうね。仕事にさしつかえなければいいでしょう。」と私の顔を見ので
「…はい」としぶしぶ返事をして仕事にもどった。
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