恋愛結婚させてください!
車で家まで送ってもらう。
まだ、なんとなく照れくさい。
ふたりとも黙ったままだ。
トウマ君の愛の告白?私を好きだってはっきり言っていた。
妹じゃない。
私はどうだろう?
トウマ君をオトコの人としてみているのかな。

アパートの前に車が泊まる。
私が身動きすると、トウマ君が
「コムギ、キスしたい。」と私の顔を覗いたので、
「ソフトなほうでお願いします。」と赤くなって言うと、
「嫌だね。忘れられないヤツにしとく。」とトウマ君は私の頭を抱えてキスをする。
激しくて、甘いキスだ。私の名前を時折つぶやき、何度も唇を重ねる。
私は目を閉じ、トウマ君のシャツに捕まって、くちづけを受ける。
ちっとも逃げられないのはどうしてかな。
とボンヤリした頭で考える。

トウマ君の唇は熱くて、さっき飲んだコーヒーの匂いがする。
柔らかい舌が私の舌を捕らえて離さない。
唾液を交換し合い、リップ音を響かせながらお互いの唇に夢中になる。
どれくらい経ったのだろう。
私は小さく声をあげて、トウマ君にしがみつく。
トウマ君満足したように唇を離し、
「コムギは俺の恋人だよ。忘れないで。」と耳元で囁く。
私はトウマ君の腕の中でしばらく抱きしめられたまま、呼吸を整え、
「帰ります。」と腕の中を出た。

忘れられそうにないキスだ。
私はトウマ君に手を振り、アパートの入り口のドアをくぐった。

エンジン音が遠ざかる。

7歳年上の恋人のキス。
今夜はトウマ君の甘い囁きと、熱い唇を何度も思い出してしまいそうだ。

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