八月のアークトゥルス。
母は自ら命を絶った




いつも明るくて
笑い上戸だった母が

なぜ

僕に何も言わずに
僕の前から消えてしまったのか。


お棺で眠る
白無垢姿の母をみて
僕は心の中で問いかける。

いつもは薄化粧で
おしゃれだってしなかった僕の母は

口紅を施し
これまでにないくらい安らかに眠っていた。






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