MIRACLE 雨の日の陽だまり~副社長との運命の再会~
「あ、あぁ……ハンカチ、ですよね」

「すまない。それが……」

 言い辛そうにしながら彼がそのまま口を噤み、私の目をじっと見つめる。

「洗濯の過程で返せない状態にしてしまったんだ」

「……は?」

「申し訳ない」

 それっていったい、どんな状態だろうか。
 洗濯で色落ちしたか、それとも破れたのか。
 すごく気にはなるが、彼があまりに申し訳なさそうにするのでそれ以上事の詳細を聞けなくなった。

「いいんですよ。ただのハンカチですから」

「そういうわけにもいかないと思って、同じような物を探した」

「え?」

「まったく同じではないけど、これで許してもらいたい」

 そう言って、彼が上品なビジネスバッグからなにか取り出して私に渡してくる。

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