愛されたい、だけなのに
きっと、これからも思うことはない。
「まぁ、今は……って?!」
ポイっと、手に持っていたおにぎりを投げた。
「おい!昼飯投げてどうするんだよ!?」
転がっていくおにぎりと、マナを交互に見ている。
「…柳先生が言っていることは、よくわかりません」
ゆっくりと立ち上がりながら、スカートについたゴミを払う。
「よくわからないって…」
「お金さえあれば、子供なんか育つんですよ。親なんか、いなくても」
育ててもらった記憶もない。
あるのは、憎悪だけ。