傍にいてギュッとして
「おはよ!帆波。」

鍵を開けると、勢いよくドアが開いた。そして、勢いよくハルが飛び込んできた。

ハルは私の幼なじみ。ちょっと幼い顔をしている。ふわふわの頭とか、まっすぐみつめる純粋な瞳とか。
けど。意外とかっこいいってことも知ってる。つもりではいる。

「え?まだ寝間着なの?」

ハルのちょっと驚いた声。

「うん…課題、終わらなくてね。気付いたら……」
「おばさん、また夜勤?」
「違う。今日は朝が早いの。昨日はね、十二時には帰ってきたんだ。早いでしょ?」
「そっか…手伝おっか?」
「大丈夫だよ。ハルが遅れちゃうでしょ?」
「僕は帆波と一緒に学校行きたいの。それに、一人より二人、でしょ?」
「…ありがとう。」

こういうところ。ハルは優しいんだ。

嬉しい。ハル。ありがとう。
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