遠回りして気付いた想い
その日、家に帰ると直ぐにお母さんに伝える事にした。

「お母さん。クリスマスイブの日、塾が終わったら、友達の家でパーティーしてから帰るから、遅くなるね。それから、遥さんには内緒ね」

私は、口許に指を立てる。

お母さんが、クスクス笑いながら。

「はいはい、わかってるわよ。楽しんでおいで」

快く言ってくれるお母さん。

「うん。楽しんでくるね」

私は、笑顔でそう答える。

「メンバーは、いつものメンバーなんだよね」

お母さんが、心配そうに聞くから。

「うん、そうだよ。気心知れてるメンバーだよ」

「なら、心配入らないね。あまり、遅くならないようにだけ、気を付けなさいよ」

お母さんが、にっこり笑って言う。

心配無さそうだな。

許可も出たことだし、心置きなく楽しめる。

「あっ、そうそう。お兄ちゃんね、来年の春に結婚するから」

たった今思い出したかのように言う、お母さん。

「本当?」

「うん。あちらの親御さんの許可も下りたって、言ってたよ」

そっか…。

由華さんがお義姉さんになるんだ。

嬉しい!

「お兄ちゃん居る?」

最近、お兄ちゃんも忙しいのか、顔を会わせていないんだよね。

社会人だから、仕方ないんだろうけどさ。

"おめでとう"くらい、直接顔を見て言いたいよ。

「今日は、早く帰って来てたから、部屋に居ると思うわよ」

お母さんの言葉を聞いて、お兄ちゃんの部屋に向かった。


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