遠回りして気付いた想い
亜耶に始めて会ったのは、高二の時。

たまたま、雅斗に誘われて、雅斗の家で勉強会と称して上がった時だ。

その時は、四・五人でお邪魔していたんだが、静かな室内に部屋のドアが開き。

「お兄ちゃん」

って、元気な女の子の声が聞こえてきた。

顔を上げれば、ドアの所に小さな女の子が立っていた。

髪を腰まで伸ばして、目は大きくてクリクリしている。

何て言っても、フリルのスカートが良く似合っていた。

その子が、入り口で固まってしまっていた。

俺は、可愛そうになって。

「雅斗の妹?可愛い」

って、口にしていた。それが余計な事だったみたいで、更に固くなってしまった。

決して、ロリコンじゃねぇぞ!

「名前、何て言うの?」

もう一度聞いてみたが、返答がない。

困ったな。ここまで頑なになるとは、思ってなかった。

「どうした、亜耶?後で遊んであげるから、向こうに行ってなさい」

雅斗が女の子に声を掛ける。

亜耶ちゃんて言うのか。

亜耶ちゃんは、雅斗の言葉を聞くと少しだけ頷き、ドアを閉めてパタパタと足音をさせて、行ってしまった。

何、今の。

目茶苦茶、可愛いんですけど…。




俺は、それ以来亜耶にお熱なわけで…。
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