未来の君のために、この恋に終止符を。
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アイスティーに浮かぶ氷が、くるりと回った。
からんと涼しげな音をさせるそれは水に戻りつつあり、アイスティーの色を変えている。
その様子をぼんやりと見ていた私は、目の前から名前を呼ばれた。
はっと顔をあげると、そこには心配そうにしているめぐみと、黙々とチーズケーキを口にしている安藤くんの姿がある。
夏休みも残りわずかとなり、明日で最終日だ。
そんな今日、めぐみに誘われて、私は駅前に新しくできた喫茶店に来ていた。
本当はふたりの予定だったんだけど、ちょうど向かう途中で本屋さんから出てきた安藤くんと遭遇した。
いつかのようにめぐみは彼を誘い、3人で行くことになったんだ。
めぐみとは何度も顔をあわせていたけど、安藤くんとは花火大会以来で、その間にあったことなどをぽつりぽつりと聞いた。
晴樹や立川さんたちと遊んだことまでわざわざ話してきて、そこまでは言わなくていいのになと苦笑を浮かべたりもした。
だけどそれも安藤くんにとっては隠しごとをしないという誠意だとわかるから、仕方がない。
そんな話をしている最中に、そういえば、と彼は口にした。
晴樹の名前に私はびくりと肩を跳ね上げて、あごを引くように視線を落としたんだ。