クールなCEOと社内政略結婚!?
 ちらっと、運転中の孝文の顔を見たけれど、集中しているのかその横顔からは、彼の気持ちは読み取れない。
 
ため息をつきそうになって、慌ててひっこめた。そしてそれがばれないように、窓の外に目を向けると、ガラスに雨粒がポツンと落ちてきた。

「降ってきたな」

「うん」

 私たちの短い会話を合図にしたように、雨あしはどんどん強くなっていった。

 高速道路を一時間ほど走ったあと、程なくして到着したのは、緑豊かな別荘地の中に建つ、一軒家だった。レンガ造りの門をくぐると、赤茶色のレンガ造りの洋館があった。

「ここは?」

「俺が管理してる別荘。もとはばあさんのだけどな」

 孝文は車をゆっくりと玄関前に停めると、外に出た。慌ててシートベルトをはずして後を追う。

 あたりは日も落ちてきて薄暗い。雨に濡れないように、急いで屋敷の中に入った。

 玄関を入るとそこは、吹き抜けになっていて、ファンが回されていて心地いい風が頬を撫でる。

 普段は使われてない上に、外は雨だ。もっとジメジメして埃っぽいかと思っていた。
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