クールなCEOと社内政略結婚!?
「とにかく、おふくろに関わってたら、碌なことにならない。まくぞ」
「まくって?」
私の質問に答える前に、孝文が少しずつ車を減速し始めた。そしてお母様たちの車と距離があくと、すぐにウィンカーを出して高速道路の入口に車を向かわせた。
「ちょっと、どこに行くの?」
「黙ってろ。とにかく今、逃げないと後悔するぞ」
そんな大袈裟な……そう思ったけれど、破天荒な父親の元で育ってきた私は、彼らの常識は私たち凡人には理解できないということだけは身に染みてわかっている。もし、お母様が(失礼ながら)うちの父と同じ人種だとすれば、きっと今日一日中きっと、彼女のぺペースに巻き込まれて、とてつもなく疲れるに違いない。
決して悪い人ではないはずだ。いきなり現れた息子の嫁の私を、温かく歓迎してくれた。しかし、今日は誕生日なのだ。できれば残り数時間安らかに過ごしたい。
とはいえ、これからどこに向かうのかさえ分からない私が、穏やかな誕生日を過ごせるとは思えないのだけれど。
孝文は今日が私の誕生日だと知っている。けれど、こんな状況でお祝いなんて雰囲気ではない。
……せっかくケーキまで用意してくれていたのに、こんな逃亡劇をすることになってしまった。私だけが悪いわけじゃないけど、孝文がお祝いしてくれつもりだなんて知らなかったとはいえ、俊介との約束を優先しちゃったし。
「まくって?」
私の質問に答える前に、孝文が少しずつ車を減速し始めた。そしてお母様たちの車と距離があくと、すぐにウィンカーを出して高速道路の入口に車を向かわせた。
「ちょっと、どこに行くの?」
「黙ってろ。とにかく今、逃げないと後悔するぞ」
そんな大袈裟な……そう思ったけれど、破天荒な父親の元で育ってきた私は、彼らの常識は私たち凡人には理解できないということだけは身に染みてわかっている。もし、お母様が(失礼ながら)うちの父と同じ人種だとすれば、きっと今日一日中きっと、彼女のぺペースに巻き込まれて、とてつもなく疲れるに違いない。
決して悪い人ではないはずだ。いきなり現れた息子の嫁の私を、温かく歓迎してくれた。しかし、今日は誕生日なのだ。できれば残り数時間安らかに過ごしたい。
とはいえ、これからどこに向かうのかさえ分からない私が、穏やかな誕生日を過ごせるとは思えないのだけれど。
孝文は今日が私の誕生日だと知っている。けれど、こんな状況でお祝いなんて雰囲気ではない。
……せっかくケーキまで用意してくれていたのに、こんな逃亡劇をすることになってしまった。私だけが悪いわけじゃないけど、孝文がお祝いしてくれつもりだなんて知らなかったとはいえ、俊介との約束を優先しちゃったし。